フィルムの種類と選定について

コラム
包装資材

製袋に使用する主なフィルム ~汎用樹脂~

当社では主にポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、PETの4種類の汎用樹脂を組み合わせて袋を製造(製袋)しています。
細かい解説は他のサイトに譲るとして、ここでは製袋するうえでの特性を説明していきます。

1.ポリエチレン (PE)

ポリエチレンは一般的なビニール袋に使用されている素材です。成型が容易で低温環境や水に強い一方、熱には弱く70℃以上で変形します。裏を返せば熱での加工が容易ということで、製袋業界では「ヒートシール性に優れる」と表現します。

1-1.HDPE (高密度ポリエチレン)

ポリエチレンの中でも密度の高いものを「HDPE (高密度ポリエチレン、ハイデンPE)」といいます。身近なところではレジ袋のシャカシャカした感触が特徴的です。

1-2.LDPE (低密度ポリエチレン)

HDPEに対して密度が低いポリエチレンを「LDPE (低密度ポリエチレン、ローデンPE)」といいます。お米の袋などに使われるツルツルした柔らかい素材です。

2.ポリプロピレン (PP)

ポリプロピレンはフィルム状に成型するときの方法によってOPPやCPP、IPPなどの種類に分かれます。

2-1.OPP (延伸ポリプロピレン)

ポリプロピレンを縦横の2方向から伸ばしてフィルムにしているのがOPPです。パリッとコシがあり、透明度が高いのが特徴です。ボールペンなど文房具の吊下げパッケージでよく見かけます。

2-2.CPP (無延伸ポリプロピレン)

原料のポリプロピレンをそのままフィルムにしたのがCPPです。よく伸び耐熱・耐水に優れる一方で衝撃には弱い特性があります。またOPPに比べて透明感が劣ります。

3.ナイロン (ONY)

衣服の材料としても知られているナイロンですが、製袋業界では耐ピンホール性に優れる素材として活用されています。ピンホールというのは針で開けたような小さな穴のことで、フィルムの流通時に発生することがあります。空気を通してはいけない圧縮袋などによく使用されるフィルムです。

4.ポリエステル (PET)

PETは汎用樹脂の中でも特に耐熱性があり、剛性と透明性に優れています。弊社製品ではジップルパックなど、パッケージにも使う製品に使用されています。

ラミネート加工

以上で紹介したフィルムを2種類以上貼り合わせることを「ラミネート加工」といいます。ラミネート加工をすることでそれぞれのフィルムのメリットを足し算することができます。
またラミネート加工後に製袋するとき、表側になるフィルムを「表基材」、内側になるフィルムを「シーラント」と呼びます。シーラントにはヒートシール性が求められるのでポリエチレンなどが用いられます。

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